皿を割った。初めて一人暮らしをするときに、実家から連れてきた最古参メンバーの一つだった。円形で少し深さのある皿だったので、カレーやパスタ、時にはグラタンを抱え、食卓を支えてくれていたのに。今年はやたらと皿との別れが多い。
↓皿を割って気付いた自分にとって許せないことの話
四方八方に破片を飛び散らせることもなく、潔く最期を迎えた皿を片付けながら脳裏にある考えが浮かんだ。
そうだ、金継ぎをしよう。
金継ぎとは漆やら金粉やらなんやらで欠けや破損を修復する技法らしい。
↓詳しいことはwikiで
ここ数年ネットやお店で見かけるようになって気になっていたのだ。傷ついた箇所が逆にアクセントになるところ。直すのに違うものになるところ。形が変わっても側に置いておけるところ。そんなところが素敵だと思っていた。
これだけ色んなところで見るのだ。自宅でできるキットとか売ってるだろうな、と検索したら案の定たくさん出てきた。ただ――
なかなか良いお値段するのね。
漆や金粉使ってるんだから妥当なんだろうけど予想以上。これ新しい皿買った方がはるかに安上がりだわ。
今までこの皿と共に過ごしてきた思い出が急速に霞んでいった。いつまでも過去にしがみつかず、新しい出会いを大切にするのも大切かもしれない。物を大切にするって難しい。
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