今年は帰省するし、年末年始は何かと忙しいから。寒いから。思いつく限りの理由を並べて、もうこれ以上はないほど後回しにしていたクローゼットの片づけを再開した。本当は去年のうちに終わらせる予定だったのに。
とりあえずいらないものを容赦なくゴミ袋にぶち込んでいく。イベントのパンフレットやうちわ。ペットボトルについていたのであろう景品。奥からは就活の際に使用していたカバンがぺしゃんこになって発見された。(戦場帰りさながらの風貌になっていたため、中身を確認することもなくゴミ袋行き)
我ながらよくもこれだけため込んだとあきれ返る。新種の化石を発掘するかのように慎重に作業を進めていくと、見慣れないビニール袋が出てきた。
中をそっと改めると、出てきたのは色紙。新卒で入った会社を辞める際に、同期たちが作ってくれたものだった。
懐かしい。同期とは仲が良くて、よく食事会を開いてそれぞれの配属先のグチを言い合ったものだ。一部のメンバーとは年に何回もディズニーランドに行った。今はもう誰とも連絡を取り合ってはいないが。
あの頃は若かった。みんな今頃どうしているだろう。結婚して子供がいる人も多いはず。一通りメッセージを眺めた後――
ゴミ袋へ
クローゼットが約8年手つかずだったということは、この色紙も8年以上日の目を見なかったということ。今回発見されるまで私は一度もこの色紙を思い出すことがなかった。つまりこの色紙は私の人生においての役割を果たし終えたのだ。
さようなら。ありがとう、最後に懐かしい気持ちにさせてくれて。また色紙に生まれ変わって誰かの思い出になっておくれ。
色紙って定番の贈り物だけどもらった後困るな。捨てられずに溜まってる心優しい人も多そうである。
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