
カサ・ミラやカサ・バトリョなど、市街地に自然に溶け込むガウディ建築が素晴らしかったのは言うまでもないが、私にとってバルセロナは街を構成するすべての建築物が美しく興味深かった。
シックだがカラフルな外壁。凝った意匠が施された鉄製のバルコニー。鉢植えなんか置かれてたら鼻血がでちゃう。あの、もしかしてその窓、ステンドグラスが埋め込まれてます?
写真を見返したら8割が建築物の写真だった。でもそれくらい本当に美しかったのだ。滞在中ずっと上見てたんじゃないかと思うほど。
あまりにも一心不乱に建物の写真を撮っていたからか、たまに「こいつ何やってんだ?」みたいな目で見られることもしばしば。お恥ずかしい。そりゃ住んでいる人からみればごくごく普通の建物なんだろう。日常の風景で、じっくり見たこともないのかもしれない。
でも極東の国から来た人間にとってはその当たり前こそが尊いのだ。今、ここでしか見れないものなのだ。
そして私は理解した。私が今まで「いったい何撮ってんだ?」と訝しんでいた訪日客も同じだったということに。私たちの日常は、外国人にとっては決して日常ではないのだ。何もかもが驚きと発見に満ち溢れているのだろう。
これからは虚空を撮影しているように見える観光客も、温かな目で見ることができると思う。


↓ランキング参加しています。
にほんブログ村
にほんブログ村


コメント