その名はル レクチエ

おいしい日記

先日母親が奮発してル レクチエを送ってくれた。 ル レクチエは洋梨。

洋梨といえば「ラ・フランス」が有名で、おそらくル レクチエは新潟県民か八百屋とか製菓関係の仕事してる人、あとはよっぽど果物好きな人じゃないと知らないかもしれない。京都のスーパーで並んでいるところは見たことがない。8割以上が新潟で生産されているらしいので、ほとんど県内か近隣県で消費されてるのかも。

この洋梨が新潟で栽培されるようになったきっかけは、1902年に新潟に住むとある農家がロシアのウラジオストクへ旅行したこと。そこで出会った西洋梨のおいしさから栽培を決意し、原産地のフランスから苗木を取り寄せて栽培を始めたのが始まりとされている。

当時は日本に元々ある梨との違いや、病気に弱い点などから栽培は困難を極めたそう。現在では栽培方法が確立され安定生産が可能に。日本で生産される西洋梨ではラ・フランスに次ぐ第2位の栽培面積を誇るまでになった。ちなみに「ル レクチエ」という名称で統一することが決められているらしいが読み方は「ル・レクチェ」。

といっても第1位のラ・フランスの栽培面積はダントツの65%、 2位と言えば聞こえはいいものの、その実ル レクチエはたったの8%で超ド級マイナー果実であることは間違いない。

そのラ・フランスとの違いは、食べごろになった時の色。 ル レクチエは黄色いけどラ・フランスは緑色。味の違いはわからない。ラ・フランス、食べたことない…

ル レクチエ、ラ・フランスに共通なのが「追熟」が必要なこと。収穫したばかりのころは硬くてとても食べられたものじゃない。これを温度や湿度、換気などに気をつけながら30~40日間保管する。するとデンプン質が糖分に変化して甘くなり、食べておいしい洋梨に変化する。

購入者の元には9割ほど追熟した段階で届けられる。私の元にも食べごろまであとちょっと、という段階で届いたのだが、この「あとちょっと」が本当に難しい。 一応じくがしわしわになって、香りが強くなって、という食べごろのお知らせみたいな紙は入っている。だけどもうこれ以上しわしわにならないのか、香りって強くなってるのか!?と頭を悩ませる日々。

この間ようやく1つ食べられそうなものが出来上がったので、意を決してむいてみることに。鮮やかな黄色い皮の下から、薄く黄色みが買った白い果肉が出てくる。皮をむくと甘い香りが一層強く感じられる。包丁もすんなり入る。よかった、食べごろみたい。

ル レクチエの果肉は柔らかいけどねっとりとした濃厚さもある。硬さで言えばようかんと水ようかんの中間ぐらい。口に含むと果汁と甘い香りがいっぱいに広がって本当に幸せな気持ちになる。こんなにおいしいんだから、もうちょっと有名になってもいいんじゃないか?

残りはどうやって食べようか。コンポートとかにしても美味しいみたいだけど、やっぱりそのままがいいかな。あぁ、食べごろが待ち遠しい。

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