ささやかな願いだから難易度が低いというわけではない

絵日記

お米原理主義の過激派なのだけれど、パンが食べたくなる時もある。決して浮気ではない。そのおいしさとありがたみを実感するには、たまに距離をおくことも大事なのだ。

パンならバゲットが好きだ。こんがり焼いてバリバリになった皮の部分を食べるのがたまらない。お煎餅食べてる気分。お煎餅も大好き。かたいほど良い。

バゲットを買うときはいつもお店でカットしてもらっている。が、本当はあの長ーい1本をそのまま持って帰りたいと密かに思っている。丸々1本のバゲットを小脇に抱えて街を歩いた日には、いつもと違った景色が見える気がする。楽しいだろうな、スキップしたくなるかもしれない。

そう思ってはいるが、なかなか実行には移せない。やっぱり恥ずかしい。だってバゲットをそんな風に持ち帰っている人を見たことがないもの。京都だから?下鴨とか北山あたりの高級住宅街ならそんな姿を見かけるのだろうか。パン切り包丁もないし。せっかくなのだからおいしく食べたい。家で切ると毎回つぶしてしまう。

えいやと心を決めればいくらでも叶えられる小さな願いでも、実現させるには色々と越えないといけないハードルがあるものだ。私はこれからも志津屋でカット済みのバゲットを買ってしまうんだろう。

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