肉まんの食文化

おいしい日記

最近は年中問わず販売されているけど、やっぱり肉まんは冬に食べてこそ。今冬初の肉まんはファミリーマートの「じゅわっと旨み引き立つ本格肉まん」。中華まん全品20円引きセールやってたので。

京都では店員さんに「カラシおつけしますか?」と聞かれます。「関西では肉まんにカラシ、九州では酢醤油」というのはもう全国区の情報ですね。京都に越してくる前は大阪に住んでいたのですが、初めてカラシ必要かと聞かれたときは頭の中はてなマークでいっぱい。「おでんと勘違いしてる?」って。

この肉まんにカラシをつける風習、いろいろ調べてみても起源や理由がいまいちはっきりしない。ただ、大阪にある「551HORAI」が関係しているのは確からしい。 「551HORAI」 は株式会社蓬莱が販売・運営する商品やレストランのブランド。一般的に「551=豚まん」です。(551では肉まんを「豚まん」として販売している。その影響で主に大阪ではコンビニなんかで売っている肉まんのことも「豚まん」と呼ぶ人がたくさん。)

551は大阪・難波が発祥だが、今は大阪はもちろんのこと京都や神戸、奈良といった関西圏にはかならず店舗がある。この551が豚まんにカラシをつけて販売しているのが影響して、関西では肉まんにカラシをつけて食べる風習が根付いたと思われる。551が豚まんを販売し始めたのが1946年、その翌年にテイクアウトを開始。元々は卓上の調味料として置いていた練りカラシを、店内で食べていたお客さんが肉まんにつけて食べていたそうで、それならばと持ち帰り用のカラシもつけることになったという。そのため大阪に広まったのは1947年以降、京都はもっと後になってからかもしれない。

ちなみに肉まんに酢醤油をつけるのも九州全土というより福岡を中心とした一帯らしい。これにも諸説あるみたいだが、包子(パオズ。中国の点心の一種。中に様々な具材を包んだもの)に黒酢をつけて食べる中国の文化が影響しているとのこと。(中国料理は油を使うものが多いため、さっぱりさせるために酢を使用する料理も多い)福岡中心、となってるが発祥は長崎の中華街というのが濃厚。いや、食文化って面白い。

私の故郷、新潟では肉まんに何かをつけて食べる文化はないので、カラシは断ることが多い。でも今回はもらってみた。カラシがあると味変できるから何だかんだで楽しい。ファミマの肉まんは中の具材の味が濃いめなので、カラシがちょっとしたアクセントになっておいしい。具材は1つ1つが大きめなので食べ応えもある。(20円引きだったから)110円でこれはなかなか良い。あと肉まんは寒いのが最高のスパイス。はふはふしながら食べるのがたまらない。

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