仕上げは自分で

おいしい日記

プリンはプッチンプリンに代表されるように、「柔らか」「ぷるぷる」が特徴だったと思う。最近は純喫茶ブームもあって固めのプリンも多い。昔のプリンが固かったのはほぼ卵のたんぱく質の凝固力によって固めていたからなんだそうな。

プリンは卵、牛乳、砂糖から成る液を型に流し込んで加熱する「カスタードプディング」が原型。この製法で作成する場合、凝固させる作用があるのは卵のみ。牛乳の割合を多くすることでやわらかさを調整できるが限度がある。

現在コンビニやスーパーなどでなめらかさや舌触りのよさを売りにしているプリンは、ゼラチンを使用して冷やして固めている。これだと牛乳の分量をより増やせるし、卵の凝固を阻害するようなものを入れることもできる(ゼラチンはゼラチンで凝固を妨げるものがあるけど)。語源となった「カスタードプディング」からはだいぶ離れてしまっている感はある。プリンではあるけどカスタードプディングではない、みたいな。

私はプリンに関して特にこだわりはないのでなんでもおいしく食べる。強いて言うなら、「自分でカラメルをかけられるプリン」が好き。

カラメル自体はすでに出来上がっていて味を変えられるわけでもないし、量を調整したいわけでもない(何ならカラメルは限界ギリギリまで絞って入れる)。たぶん、自分の手で仕上げて完成させる、という部分に何とも言えない喜びを感じているんだと思う。普通の人は面倒くさいと感じるんだろうけど。

そんなんでおやつを求めてコンビニをうろうろしていた時に発見したのがこの「生プリン Special」。製造・販売はトーラク株式会社。コンビニやスーパーで売ってるプリン以外に、関西のお土産屋さんでよく見かける「神戸プリン」や絞りだしのホイップクリームを製造している。

持ち上げるだけで中のプリンがめちゃくちゃ柔らかいことがわかる。成分表を見ると「ゼラチン」と記載があるので冷やして固める系プリン。

付属のカラメルをかけて食べる。ちなみに「Spesial」じゃない生プリンもあって、それはカラメルなし。「北海道産純生クリーム」の表記があるように、見た目は牛乳プリンのように真っ白。カラメルのほろ苦さとプリンの甘さが程よくマッチしている。プリン自体は意外と甘さ控えめで、ホイップした後の生クリームを想像していたけど、泡立てる前の生クリームという印象。

会社ホームページによると、この「生プリン Special」はコンビニ限定商品とのこと。こういうデザートって定番商品以外はすぐ棚から消えちゃうから一期一会なところあるんだよね。固さの次はカラメル別添え、流行ってくれないかなぁ。

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