京都で6月になるとあらゆる和菓子店に並ぶ「水無月」。ずっと気にはなっていたのですが、移住して約6年、初めて実食した記録です。
↓きっかけはこちら
水無月は「仙太郎」というお店で購入しました。京都の百貨店には必ず入っていて、東京にも店舗があるらしい。
ここのお店、なぜかいつも混んでるんですよね。平日・休日問わず列がすごくて、お店の近くを通るたびに不思議に思ってます。メインの商品がおはぎで、水無月のような季節商品も販売してます。
水無月ってどういうお菓子なのか調べようと思ってたら、包装紙の裏に成り立ちが書いてあったので抜粋します。
今みたいに冷凍庫のない時代、氷を人工的に作り出すことは不可能。ましてや夏なんかはもっての外。そこで「氷室」と呼ばれる原始的な冷凍庫に冬の間にできた氷を保存し、夏の暑さを乗り切るために食べていたとか。
ただしそんな大変な思いをして保存していた氷を食べることができたのは、貴族のような特権階級の人たちのみ。そこで生まれたのが「水無月」。下の白いういろうが氷を表し、上の小豆は魔除けの意味があるらしい。庶民は氷の代わりにこの水無月を食べて夏を乗り切っていたようです。
食べてみた感想としてはものすごく素朴な味。サイズ感としてはショートケーキぐらいで、厚みが3~4センチ程度なのでまぁまぁ大きめ。ただしういろうも上の小豆も控えめな甘さなので、案外ペロリといけます。
京都の和菓子って見た目が華やか、もしくは一見地味だけどものすごく工夫を凝らした一品が多い印象。でもこの水無月はただただシンプル。こういう和菓子が伝統として大切にされているのはちょっと意外でした。庶民の食べ物みたいだし、私のような移住してきた人間からすると、生まれも育ちも京都の人ってみんな貴族みたいに見えるから。
生粋の京都人にちょっと親近感が湧きました(笑)(京都の人、すみません…)
6月に入ると一斉に販売される水無月ですが、厳密には6月30日に食べるそう。1年のちょうど半分である6月30日には「夏越の祓(なごしのはらえ)」と呼ばれる伝統行事が存在します。半年の間に溜まった穢れを払い落とし、無病息災を願うそうです。
今でもだいぶ暑いですけど、カレンダーが「7月」になると一気に夏到来。今も昔も水無月を食べて「よっしゃ、夏!来るなら来い!」みたいに気合入れてたのかな。
水無月をたべてちょっと京都人に近づいた感じがします。来年は抹茶味とか黒糖に挑戦してみたい。
↓ランキング参加しています。
にほんブログ村
にほんブログ村
コメント